妊娠中・産後の異常
妊娠中の腹痛、妊娠中に不正出血、切迫流産、つわり、感冒、便秘など妊娠中のさまざまな異常に対しても漢方療法は確立されています。
また、妊娠しにくい方は妊娠しても流産の危険も潜んでいます。漢方薬には妊娠後の保胎のための処方もあります。不妊治療でめでたく妊娠された方は妊娠5~6ケ月まで保胎のための漢方薬の服用をお勧めします。
また産後の乳汁分泌不良や体調不良などに対しても良い漢方薬があります。
お早めにご相談ください。
内容
1、妊娠から出産まで
2、赤ちゃんの発達
3、流産の予防と漢方治療について・妊娠したら始めましょう、保胎のための漢方治療!
4、つわり(悪阻)の解説と漢方療法
5、乳汁分泌不良と漢方療法
6、乳腺炎と漢方療法
7、妊娠中に特に注意する感染症について
8、胞状奇胎について
1、妊娠から出産まで |
◇妊娠1ヶ月(卵体期)0~3週 0.8~1.6mm 受精から着床、胎盤を形成◇妊娠2ヶ月(胎芽期:器官形成期)4~7週 2.5~2.0cm 外胚葉と内胚葉という2つの細胞層ができ(妊娠4週)、体のいろいろな組織や器官となっていく。◇妊娠3ヶ月(ここから胎児期)8~11週、7~9cm・・約10~20g:人間らしい形になってくる。◇妊娠4ヶ月(12~15週)14~17cm・約100g:各臓器の基本的な形がほぼ完成。顔のつくりが整ってくる。◇妊娠5ヶ月(16~19週)約25cm・約250g。妊娠中期、安定期に入る。聴診器で心音をきくことができる。◇妊娠6ヶ月(20・21・22・23週)約30cm・約650g(大きさに個人差がでてくる)。◇妊娠7ヶ月(24~27週)約35cm・約1000g。超早産:妊娠22週より28週未満の間の分娩。◇妊娠8ヶ月(28~31週)約40cm・約1500g。妊娠後期に入る。◇妊娠9ヶ月(32・33・34・35週)約45cm・約2200g。◇妊娠10ヶ月(臨月)(36~39週)約50cm・約3000g。早産:妊娠24週より37週未満の間の分娩 正期産(妊娠37~41週で生まれる)・満期産ともよぶ。◇妊娠40週の最初の日が妊娠280日目、出産予定日となる。 (妊娠42週以降の出産は過期産とよぶ) |
2、赤ちゃんの発達 |
◇妊娠1ヶ月(卵体期)0~3週 0.8~1.6mm
卵胞が発育開始する(妊娠0週)。成熟し排卵された卵子が受精:受胎ともいう(妊娠2週)すると、受精卵となる。受精卵は倍々に細胞分裂しながら卵管内を移動し、桑実胚で子宮に到達、胞胚のすがたで子宮内膜に着床(妊娠3週)、胎盤を形成しはじめる。
◇妊娠2ヶ月(胎芽期:器官形成期)4~7週 2.5~2.0cm
外胚葉と内胚葉という2つの細胞層ができ(妊娠4週)、体のいろいろな組織や器官となっていく。
◇妊娠3ヶ月(ここから胎児期)8~11週、7~9cm・約10~20g:人間らしい形になってくる。
筋肉、骨格のはじまり。顔と首が発達し、黒目がわかる。大脳皮質の神経細胞の生成がはじまる。頭部と体幹部の区別をつけることができる。鼻や口唇(4~8週)、まぶたができる。心拍動がしっかりしてくる。口蓋が形成される(6~12週)。9週以降には手足の区別がつき、指が完全に分かれ、耳が形成される。腎臓が機能しはじめる。
人間らしい形になってくる
◇妊娠4ヶ月(12~15週)14~17cm・約100g:各臓器の基本的な形がほぼ完成。顔のつくりが整ってくる。
脳が急成長し、神経細胞の髄鞘化がはじまる。間脳や大脳辺縁系が発達してくる。骨格がしっかりしてくる。各臓器の基本的な形がほぼ完成。手足の形、外性器の形もできあがる。顔のつくりが整ってくる。耳たぶができる。
羊水を飲み、おしっこする。
◇妊娠5ヶ月(16~19週)約25cm・約250g。妊娠中期、安定期に入る。聴診器で心音をきくことができる。
視神経が発達し、眼球運動みられる。骨格や筋肉が発達し、活発に動く。内耳の蝸牛が完成、海馬も成長しはじめる。爪や髪の毛やまつげ、まゆ毛が生える。腎臓と膀胱がほぼ完成する。指しゃぶりがはじまる。
◇妊娠6ヶ月(20・21・22・23週)約30cm・約650g(大きさに個人差がでてくる)
大脳皮質の神経細胞の生成が終了する。聴神経が発達し、聴覚野と結びつく。
内性器(卵巣や精巣)がホルモンを分泌しはじめる。口すぼめ、まぶた開閉。眠ったりしゃっくりをしたりする。
羊水量が増え、よく動き回転する。肺・皮膚・消化器などは、まだ正常に機能していない。
髪の毛、まゆ毛、まつげなどがはっきりしてくる。永久歯のもとがつくられる。
◇妊娠7ヶ月(24~27週)約35cm・約1000g。超早産:妊娠22週より28週未満の間の分娩
聴覚が発達し外界の音が聞こえるようになる(ABRで測定も可能)。味覚・嗅覚もじょじょに発達。
鼻の穴が開通。光の明暗を敏感に感じるようになる。手を開いたり閉じたりする。体の向きを変える。
羊水を飲み、腸には胎便がたまる。20分間隔で睡眠と覚醒をくりかえすリズムがついてくる。
◇妊娠8ヶ月(28~31週)約40cm・約1500g。妊娠後期に入る。
内臓器官や中枢神経が、かなり発達してくる。聴覚機能はほぼ完成する。皮下脂肪も増えてくる。
肺の発育は不十分。呼吸様運動がみられる。
◇妊娠9ヶ月(32・33・34・35週)約45cm・約2200g
性器の完成、肺機能の成熟度が増す。ほとんどの胎児は、頭位(頭を下にした)の姿勢となる。
34週(約2000g)頃には、心肺機能がほぼ完成する。
◇妊娠10ヶ月(臨月)(36~39週)約50cm・約3000g。早産:妊娠24週より37週未満の間の分娩。
子宮外での生活に対応する準備が整う。膵臓が完成(36週)。口の周囲の筋肉も発達する。
正期産(妊娠37~41週で生まれる)・満期産ともよぶ。
◇妊娠40週の最初の日が妊娠280日目、出産予定日となる。(妊娠42週以降の出産は過期産とよぶ)
新生児:生後4週間(28日間)の赤ちゃんをいう。
3、流産の予防と治療について【1~5】 |
流産について
100人の女性が妊娠したとすると、 そのうち約12~20人が流産します。年齢的には20歳だと12人程度、30歳台の後半で20人を越えます。
そんなに珍しいことではないということがわかると思います。
流産の原因を大きく分けると、胎児の要因と母体の要因とに分かれます。 しかし、ほとんどの流産は胎児の要因でおこります。
では, 胎児のなにが悪かったのでしょうか?
胎児の要因のほとんどが染色体異常です。
染色体異常をもつ受精卵の多くは、 発育を開始はするもののある程度以上は(その染色体異常の程度によってかわります)成長することができず、 やがて成長が止まります。 つまり、 死亡してしまいます。 死亡した胎児を子宮の中にとどめておくわけにはいかないため、 胎児が死亡すると出血が始まり、 子宮が収縮して胎児を子宮から押し出します。 これが流産です。
流産はある意味では染色体および遺伝子をいまのかたちで子孫に残そうという自然の選択作用だともいえます。これは防ぐことはできません。
2回以上流産を繰り返した場合には母体の問題が存在する可能性も考えられます。その原因は多岐にわたりますが7割近くが今の医学では原因不明です。
2回流産を繰り返して心配な女性、3回流産を繰り返したすべての女性は、習慣流産に関する専門外来のある病院で検査を受けることをお勧めします。(流産を2回以上連続して経験することを反復流産、2回以上連続して経験することを習慣流産といいます。)
漢方治療も大変有効な手段ですので紹介します。
流産の詳しい解説は「女性の疾患」の「習慣性流産」にあります。
3-1.妊娠中の腹痛(漢方用語:妊娠腹痛) |
妊娠中の腹痛は、適切な処置を行わないと「胎動不安(切迫流産)」から「堕胎(流産)」や「子産(早産)」を引き起こすことになります。妊娠中の腹痛は、一般に気血の運行が十分でなくなり胞おが阻滞することによって発生します。
鑑別と治療
1.虚寒の妊娠腹痛
元来陽虚の体質の人が、妊娠数ヶ月で下腹部が冷えて痛み、温めるとやや軽減し、寒がる・四肢の冷え・腹満・食欲不振・舌質が淡・舌苔が薄白で滑・脈が弦あるいは細弱などをともなう。
治法は、散寒暖宮・通痺止痛で、艾附暖宮丸を用いる。
(注)宮とは胞宮ともいい、子宮のことです。
艾附暖宮丸:艾葉・香附子・呉茱萸・黄耆・続断・熟地黄・当帰・白芍・川きゅう・肉桂
2.風寒の妊娠腹痛
風寒の邪(風邪など)が腹中に入り、突然下腹部の冷え痛み・悪寒・発熱・頭痛・身体痛などをきたす。食欲減退・舌質は正常・舌苔は薄白・脈が滑で浮あるいは浮緊。
治法は、散寒止痛で、桂枝湯加艾葉・蘇梗・葱白を用いる。
桂枝湯加艾葉・蘇梗・葱白:桂枝・芍薬・大棗・生姜・甘草・艾葉・蘇梗・葱白
3.血虚の妊娠腹痛
元来血虚体質の人が、胎児を養うために血がさらに不足し、気の流通も同時に不足するために、「通ぜざればすなわち痛む」となって発生する。一般には妊娠5~6ヶ月以降に下腹部の持続性鈍痛が生じ、頭のふらつき・目まい感・動悸・顔色が萎黄・舌質が淡紅・舌苔が薄白・脈が細弦滑などをともなう。
治法は、養血止痛で、膠艾湯または当帰芍薬散を用いる。
膠艾湯:艾葉・阿膠・熟地黄・当帰・川きゅう・白芍
当帰芍薬散:当帰・川きゅう・白芍・白朮・茯苓・沢瀉
4.気虚の妊娠腹痛
元来気虚体質の人が、中気不足となり血の運行が無力となり、血行が遅滞するために発生する。妊娠数ヶ月で間歇的な下腹部の鈍痛と下墜感が生じ、甚しければ1日に10数回発生し、心悸亢進・息ぎれ・少し動くと腹痛が生じ労働できない・舌質が淡・脈が滑で無力などを呈する。
治法は、益気止痛で、加味黄耆湯を用いる。
加味黄耆湯:黄耆・川きゅう・白芍・菟絲子・糯米・甘草
5.気滞の妊娠腹痛
妊娠後は胎児を養うために血が不足し、肝血も虚しやすい。肝血が虚すと肝気が鬱やすくなり、肝気鬱結から気滞が生じ、気滞のため血行が停滞して腹痛が発生する。下腹部の脹った痛み・胸苦しい・脇部が脹って痛むなどが生じ、いらいら・怒りっぽい・食欲不振・舌苔が薄白・脈が弦滑などを呈する。
治法は、養血調肝・理気止痛で、加味逍遥散加烏薬・香附子を用いる。
加味逍遥散:柴胡・白芍・当帰・白朮・茯苓・生姜・甘草・薄荷・牡丹皮・山梔子・烏薬・香附子
処方内容は下の5にもまとめて解説してあります。
3-2.妊娠中の不正出血(漢方用語:胎漏) |
胎漏とは、妊娠の前半に持続性・間歇性の少量の性器出血がみられることを指します。出血が持続すると流産をきたすことがあります。胎漏の治療が流産防止のポイントになります。
【鑑別と治療】
1.気虚の胎漏
虚弱体質・脾胃虚弱・妊娠中の疾病などにより、気虚下陥が生じ、衝妊の固摂ができなくなり発生する。少量で暗色の性器出血や黄水の流出をともない、顔色が白い・元気がない・倦怠感・寒がる・息ぎれ・腰がだるい・腹が脹る・下腹部の下墜感・舌質が淡あるいは歯痕がある・舌苔が薄白・脈が滑などを呈する。
治法は、補中益気・昇陥安胎で、補中益気湯加阿膠・艾葉を用いる。
補中益気湯加阿膠・艾葉:黄耆・人参・白朮・甘草・当帰・陳皮・升麻・柴胡・大棗・生姜・阿膠・艾葉
2.血虚の胎漏
血虚の体質あるいは悪阻がつよくて脾胃が損傷し血の化源が不足するなどにより、血が不足して衝妊の固摂ができなくなり発生する。少量で淡色の性器出血が生じ、顔色が淡黄・頭のふらつき・目まい・動悸・眠りが浅い・便が硬い・舌質が淡紅・舌苔が薄黄あるいは無苔・脈は細数で滑などを呈する。
治法は、養血安胎で、膠艾湯を用いる。
膠艾湯:艾葉・阿膠・熟地黄・当帰・川きゅう・白芍
3.腎虚の胎漏
先天不足の虚弱体質で、腎気不足のため衝妊の固摂ができなくなり発生する。少量で淡色の性器出血が生じ、腰や背部のだるい痛み・下肢の無力感・頭のふらつき・耳鳴・頻尿・舌質が淡・舌苔が白滑・脈は滑あるいは沈弱・両尺脈が特に弱などを呈する。
治法は、補腎安胎で、加味寿胎飲を用いる。
加味寿胎飲:菟絲子・桑寄生・続断・阿膠・黄耆・白朮・蓮房炭
4.血熱の胎漏
陽盛の体質の婦人が、陰血が胎児を養うために不足し、陽気を抑制できなくなって陽亢を引き起こすことによって発生する。温熱病にかかって発生することも稀にある。鮮紅色の性器出血が生じ、顔面紅潮・口唇が赤い・焦躁感・不眠・便が硬い・尿が濃く少量・舌質が紅・舌苔が黄で乾燥・脈が数で滑などを呈する。
治法は、清熱養血・止漏安胎で、保陰煎加側柏葉を用いる。
肝鬱化火による血熱では加味逍遥散を用いる。
保陰煎:生地黄・熟地黄・白芍・山薬・続断・黄柏・甘草
加味逍遥散:柴胡・白芍・当帰・白朮・茯苓・生姜・甘草・薄荷・牡丹皮・山梔子・烏薬・香附子
5.虚熱の胎漏
腎陰虚で内熱が生じたために発生する。間歇的に性器出血がみられ、頭のふらつき・めまい・動悸・眠りが浅い・口や咽の乾燥・水分はあまり欲しない・両頬の紅潮・午後の熱感・手のひらのほてり・舌質が紅・無苔・脈が細数で両尺が特に細などを呈する。
治法は、滋陰清熱・止漏安胎で、阿膠地黄湯を用いる。
阿膠地黄湯:阿膠・生地黄・熟地黄・白芍・黄ごん・蓮房炭・旱蓮草・甘草
6.外傷の胎漏
外傷により損傷したために発生する。
治法は、扶気養血・止漏安胎で、聖癒湯合寿胎飲を用いる。
聖癒湯:黄耆・人参・熟地黄・当帰・川きゅう・白芍
寿胎飲:菟絲子・桑寄生・続断・阿膠
処方内容は下の5にもまとめて解説してあります。
3-3.切迫流産(漢方用語:胎動不安) |
胎動不安とは、妊娠中に下腹部が下堕するように痛み、腰がだるくなり、少量の性器出血がみられることを指し、切迫流産に相当する。疼痛が増強し出血が増多すると、「堕胎〈流産)」「小産(早産)」「胎死腹中(胎児死亡)」などが発生するので、胎動不安はこれらの前兆としてとらえるべきであります。
【鑑別と治療】
1.気虚の胎動不安
虚弱体質・脾胃虚弱・妊娠中の疾病などによる消耗で、衝妊の固摂ができなくなり発生する。下腹部の下墜感・腹満・腰がだるい・少量でうすい淡色の性器出血あるいは黄水の流出などが生じ、顔色が白い・倦怠感・息ぎれ・物を言うのがおっくう・寒がる・舌質が淡・舌苔が薄白・脈が浮滑で無力あるいは沈弱などを呈する。
治法は補気安胎に益血を補助とし、挙元煎加味を用いる。
挙元煎:人参・黄耆・升麻・白朮・甘草
2.血虚の胎動不安
血虚体質や妊娠中の疾病などによる消耗で、血が不足して衝妊が十分充養されず発生する。腰がだるい・腹が脹る・下腹部の下墜感・性器出血などが生じ、顔色が萎黄・頭のふらつき・動悸・元気がない・無力感・皮膚に潤いがない・舌質が淡紅・舌苔が薄白あるいは無苔・脈が細数などを呈する。
治法は、益気養血・安胎で、安胎飲を用いる。
安胎飲:人参・白朮・熟地黄・当帰・白芍・川きゅう・陳皮・黄ごん・紫蘇葉・甘草
3.腎虚の胎動不安
先天的虚弱・頻回の早流産などのため、腎精が虚して衝妊不固となり発生する。下腹部の下墜感や脹った痛み・腰がだるく痛む・性器出血などが生じ,頭のふらつき・耳鳴り・両下肢の無力感・頻尿あるいは尿失禁・舌質が淡・舌苔が薄白・脈が沈細で無力などを呈する。
治法は、固摂安胎で、補腎安胎飲を用いる。
補腎安胎飲:人参・白朮・杜仲・狗脊・続断・阿膠・艾葉・菟絲子・補骨脂・益智仁
4.血熱の胎動不安
陽盛の体質の婦人が、陰血が胎児を養うために不足し、陽気を抑制できなくなって陽亢を引き起こし、熱が血海を擾乱して発生する。温熱病にかかって発生することも稀にある。突然鮮紅色の性器出血と腰がだるい・下腹部が下墜するような疼痛が生じ、口や咽の乾燥・冷たい飲物を欲する・尿が濃く少ない・便秘・舌質が紅・舌苔が薄黄で乾燥・脈が滑数で有力などを呈する。
治法は、清熱凉血で、保陰煎を用いる。
保陰煎:生地黄・熟地黄・白芍・黄ごん・山薬・続断・黄柏・甘草
5.気欝の胎動不安
妊娠中に怒りなどで肝気が鬱滞し、気滞のため発生する。腰がだるい・腹の持続性鈍痛・暗紅色の性器出血などが生じ、抑うつ感・いらいら・怒りっぼい・脇肋部が脹って痛む・曖気・少食・舌質が紅・舌苫が薄黄・脈が弦滑などを呈する。
治法は、疎肝理気・安胎で、順気飲子を用いる。
順気飲子:紫蘇葉・木香・人参・茯苓・大腹皮・糯米・苧根・草豆・甘草
処方内容は下の5にまとめて解説してあります。
3-4.不育症、習慣性流産(漢方用語:滑胎) |
習慣性流産を漢方では滑胎と言い、「数堕胎」とも言われています。
流産に関しては2000年以上前の漢方の古典にも詳しく記載されている。《金匿要略》には「虚寒相博ち、これ名づけて革となす。婦人はすなわち半産漏下し、男子はすなわち亡血失精す」と記してあり、「半産」とは満期になる前に、胎気が充足せずに早産することで、「小産」に相当する。また《医宗金艦・婦人心法要訣》には「妊娠三、五、七か月、ゆえなくして胎自ずと堕し、下次に孕を受けるに至り、また復してかくのごとし。数々堕胎すれば、すなわちこれ滑胎という」と記してある。甚だしければ妊娠と流産をくりかえし、正常な出産ができなくなる。
【鑑別と治療】
1.腎気不固の滑胎
先天不足または後天的な原因による腎気不足のため、胞宮を滋養できず、胎気不固となって発生する。数回の流産の既往があり、妊娠後に腰や膝がだるく無力・下腹部の下墜感・めまい・耳鳴・頻尿あるいは尿失禁・性器出血・舌質は淡・脈は滑大で両尺脈が弱などを呈する。
治法は、補腎固胎で、千金保孕丸合寿胎飲を用いる。
千金保孕丸:杜仲・続断・山薬
寿 胎 飲:菟絲子・桑寄生・続断・阿膠
2.脾胃気虚の滑胎
脾胃気虚の体質で気血を生じることができず、胞宮を滋養できず、胎気不固となって発生する。数回の流産あるいは早産の既往があり、妊娠後に顔が黄色くむくむ・下腹部が脹って下墜感がある・倦怠無力感・息切れ・物を言うのがおっくう・味がない・食欲不振・泥状~水様便・舌質は淡紅・舌苔は薄白・脈は緩などを呈する。
治法は、補脾益気・固胎で、補中益気湯加味を用いる。
補中益気湯:黄耆・人参・白朮・甘草・当帰・陳皮・升麻・柴胡・大棗・生姜
3.陰虚火旺の滑胎
内傷七情で肝鬱化火したり過労のため腎陰が消耗し、陰虚火旺となり胎気を動かすことにより発生する。数回の流産の既往があり、妊娠後に痩せる・両頬部の紅潮・五心煩熱・ロ乾・水分を欲する・腰がだるく痛む・性器出血・舌質は紅・舌苔は少ない・脈は滑数または尺脈が虚大などを呈する。
治法は、滋陰降火・固胎で、保飲煎を用いる。
保 陰 煎:生地黄・熟地黄・白芍・黄ごん・山薬・続断・黄柏・甘草
4.気虚寒凝の滑胎
気血両虚の体質の婦人が風寒を感受し、寒邪が胞宮に停滞したために発生する。数回の流産の既往があり,妊娠後に下腹部が冷えて痛む・四肢の冷え・寒がる・温暖を好む・腰や膝がだるく無力・泥状小水様便・尿量が多い・舌質は淡・舌苔は薄白で滑潤・脈は沈遅で無力などを呈する。
治法は、補気温経・固胎で、聖癒湯合寿胎丸を用いる。
順気飲子:紫蘇葉・木香・人参・茯苓・大腹皮・糯米・苧根・草豆・甘草
3-5.1~4の処方内容 |
艾附暖宮丸:艾葉・香附子・呉茱萸・黄耆・続断・熟地黄・当帰・白芍・川きゅう・肉桂
桂 枝 湯:桂枝・芍薬・大棗・生姜・甘草
膠艾湯:艾葉・阿膠・熟地黄・当帰・川きゅう・白芍
当帰芍薬散:当帰・川きゅう・白芍・白朮・茯苓・沢瀉
加味黄耆湯:黄耆・川きゅう・白芍・菟絲子・糯米・甘草
加味逍遥散:柴胡・白芍・当帰・白朮・茯苓・生姜・甘草・薄荷・牡丹皮・山梔子
補中益気湯:黄耆・人参・白朮・甘草・当帰・陳皮・升麻・柴胡・大棗・生姜
加味寿胎飲:菟絲子・桑寄生・続断・阿膠・黄耆・白朮・蓮房炭
千金保孕丸:杜仲・続断・山薬
寿 胎 飲:菟絲子・桑寄生・続断・阿膠
聖 癒 湯:黄耆・人参・熟地黄・当帰・川きゅう・白芍
阿膠地黄湯:阿膠・生地黄・熟地黄・白芍・黄ごん・蓮房炭・旱蓮草・甘草
挙 元 煎:人参・黄耆・升麻・白朮・甘草
安 胎 飲:人参・白朮・熟地黄・当帰・白芍・川きゅう・陳皮・黄ごん・紫蘇葉・甘草
補腎安胎飲:人参・白朮・杜仲・狗脊・続断・阿膠・艾葉・菟絲子・補骨脂・益智仁
保 陰 煎:生地黄・熟地黄・白芍・黄ごん・山薬・続断・黄柏・甘草
順気飲子:紫蘇葉・木香・人参・茯苓・大腹皮・糯米・苧根・草豆・甘草
◇妊娠したら始めましょう!保胎・養胎を |
保胎とは、妊婦が平素より虚弱であったり、過去に2回以上流産を繰り返した場合、または不妊歴が2年以上の場合に流産を予防しながら胎児の健全な発育を得るための漢方治療です。
養胎とは、妊娠後胎児の発育が緩慢な場合、胎児の成長発育を促し流産を予防し、健全な新生児を得る漢方治療です。
妊娠はスタートです。不妊治療でめでたく妊娠したら、出産のゴールをめざし、妊娠5~6ヶ月の安定期まで保胎のための漢方治療を続けましょう。
1.保胎
保胎飲:人参・白朮・茯苓・当帰・白芍・阿膠・黄ごん・菟絲子・桑寄生
続断・杜仲・甘草・縮砂・香附子
寿胎飲:菟絲子・桑寄生・続断・阿膠
2.養胎
四君子湯合千金保孕丸:人参・白朮・茯苓・杜仲・山薬・続断・桑寄生
熟地黄・陳皮・甘草・縮砂
4、つわり(悪阻)の解説と漢方療法 |
つわりの原因・症状・時期について
◇つわりの原因
■ 黄体ホルモンや絨毛性ゴナドトロピン(hCG 妊娠検査薬にも使われているホルモンです。)が大量に分泌されるため。この期間がつわりの時期と重なるので、これらの変化があまりに急激なので体が調整しきれないのではないか。
■ まだ胎盤が未成熟なので、妊婦の体が赤ちゃんを異物だと認識してしまい、アレルギー反応がでるせい。
■ 急激な身体の変化に自律神経のバランスが混乱して、それが副交感神経緊張状態をまねき、一種の自律神経失調症となってしまうから。
■ 毒素となる食べ物を排除する目的のため。
などが今言われていますが、実際のところ、あまり明確な原因はまだ突き止められていないようです。
◇つわりの症状
■ 吐き気、嘔吐
つわりは妊婦の50~90%の人が吐き気、または実際に嘔吐を体験していると言われています。
一番顕著に現れる症状で、これの重い人は、おう吐をくり返し水分なども摂取不能になり、脱水、飢餓状態として病院で点滴などの治療が必要になります。
■においにも大変敏感になり、悪臭や、高温多湿などはつわりの悪化に大きく関係します。食べ物の匂い、生活臭、たばこ等通常ではない嫌悪感を感じます。また湿気に弱くダメージをうけやすいので、台所やお風呂の湯気が苦手になります。
■食べ物への嫌悪
食べ物を見ただけで、嫌悪感を催す人もいます。テレビのCMを見ただけで吐き気があることも。会社を休んでも最後まで家事からは解放されにくい日本人女性の立場も問題です。
■食べ物の好みが変わる
本人も驚くぐらい嗜好が変わることがあります。今まで好きだったものが食べられなくなったり、一つの食べ物に固執したりします。好きになる、というよりそれしか食べられないという激しい場合もあります。
■心理的不安定
つまりいらいらやゆううつなどがみられます。少しのストレスにも過敏になります。
■眠気
普段よりずっと眠気を感じることがあります。少しだけ眠く感じる人や仕事や車の運転に支障が出るくらいの人も。
■胃のもたれ、むかつき
吐き気だけでなく、胃が痛くなったり、胸やけがしたりします。
■頭痛
妊娠中の頭痛は決して少なくありません。一日中、疲れたとき、吐いた後など頭痛の種類もさまざまです。
■唾液過多
唾液が多くなります。変化のない人から、量が多くて口から出さずにいられない人までいろいろです。少ないうちは飴やガムでごまかせますが、量が多くなってくると飲み込めないので困ることもあります。
■体調の変調
疲れやすくなったり、首や肩がこったり。頭痛など。下腹部の不調、さまざまです。
◇悪阻の時期
つわりの期間はかなりの個人差があり、妊娠4~7週あたりに始まり、ピークは、たいてい
妊娠10週頃です。そして、妊娠15週~16週になる頃には、ほとんどの人がおさまります。
というのも、この時期になると胎盤がほぼ完成するからで、流産の可能性もほとんどなくな
ります。
つわりと食べ物 |
◇食べ物について
■食べたいものは食べたいだけ食べる(いつでもどこでも)。
■つわりがあるときは理想的な栄養バランスなどあまり意味がありません。
ろくな食事ができなくても、それで赤ちゃんがどうにかなるようなことはありません。
そういう細かいことをあれこれ心配するのではなく、この時期大切なのは、とにかく自分が食べられるものを好きなだけ食べることです。
それも、時と場所を選ぶ必要さえありません。
■食欲がわくようにのどごしのいい食べ物を。
プリン、ヨーグルト、ゼリーなどが人気です。
また、アイスキャンディー、トマト、生野菜、寿司、グレープフルーツも多くの妊婦さんに好まれています。
一般的に、つわりの時期は、冷たい食べ物が人気のようです。
悪阻(つわり)の漢方療法 |
1.胃気虚の悪阻
虚弱体質で、妊娠初期に悪心・嘔吐があって食べられず・食べてもすぐに吐く・腹が痞えて
脹る・倦怠無力感・いつも眠い・舌質が淡・舌苔が白・脈が滑で無力などをともなう。
治法は益気健脾・調気降逆で、半夏茯苓湯。
2.胃陽虚(胃寒)の悪阻
悪心・嘔吐があって食べられず・水様物の嘔吐・上腹部痛・熱い飲物を好む・倦怠感・寒がる・四肢の冷え・横になっていたい・顔色が蒼白・舌質が淡・舌苔が白滑が沈遅などを呈する。
治法は温中散寒・降逆止嘔で、人参丁香散または乾姜人参半夏丸。
3.痰飲の悪阻
水様物や粘稠な白色泡沫を嘔吐し、頭のふらつき・めまい・悪心・胸が脹って苦しい・食欲不振・動悸・息ぎれ・口がねばる・味がない・舌質が淡・舌苔が白膩・脈が滑などを呈する。
治法は温化痰飲・降逆止嘔で、二陳湯加枳殻。
4.胃熱の悪阻
悪心・嘔吐があって、いらいら・ロ渇・顔面紅潮・冷たい飲物を欲する・便秘・舌質が紅・舌苔が黄で乾燥・脈が滑数などを呈する。
治法は清瀉胃火・降逆止嘔で、蘇葉黄連湯加竹半夏麦門冬。
5.肝火の悪阻
酸っぱいあるいは苦い水様物を嘔吐し、食べるとすぐに吐く・頭のふらつき・目まい・口臭・口が苦い・胸脇部が痛む・げっぷ・舌質が紅・舌苔は正常あるいは微黄・脈が弦滑で数などを呈する。
治法は清肝和胃・降逆止嘔で、連竹お湯。
体質と症状に合ったものを使えばよく効いて楽になりますよ!
5、乳汁分泌不良と漢方療法 |
赤ちゃんは乳汁で育てることが一番です。乳汁の出が少ない時にも良く効く漢方薬がありますから紹介します。
1、 食欲不振・疲れやすい・顔色が悪いなど体力の低下がある場合
生乳丹加減
組成:人参・黄耆・当帰・麦門冬・木通・桔梗・蒲公英
2、 何か大きなストレスや神経疲労が強い場合
解肝煎加減
組成:茯苓・陳皮・半夏・厚朴・蘇葉・縮砂・白芍・王不留行・蒲公英
3、 乳汁の出が悪く、乳房は脹って痛みがある場合
生化湯加減
組成:当帰・川きゅう・桃仁・乾姜・甘草・王不留行
4、 一般(特に他の症状が無い場合)
蒲公英陽
組成:蒲公英・当帰・山薬・香附子・牡丹皮
6、乳腺炎と漢方療法 |
乳腺炎には、うっ滞性乳腺炎と化膿性乳腺炎があります。
うっ滞性乳腺炎は、乳汁の排出が不完全になり、そのために乳汁がうっ滞して起こります。乳管の開口不全、乳児の舌小帯による哺乳力不足、授乳の不慣れなどが原因で乳汁がうっ滞が強くなり、乳房の腫脹と疼痛をきたし、時には発熱します。乳房全体または部分的に硬結を触知し、圧痛を認め、発赤や熱感も認めらることがあります。
化膿性乳腺炎は、うっ滞性乳腺炎を素地として乳管、乳頭の傷などから化膿菌が侵入して発症します。症状は、乳房の腫脹に加え、38度以上の発熱や、発赤、疼痛、局所の熱感などを呈します。炎症が限局化すると膿瘍を形成します。
治療の基本
うっ滞性乳腺炎は、乳房のマッサージと、授乳、搾乳により乳汁のうっ滞を除去することにより軽快します。化膿性乳腺炎は、穿刺排膿し、有効な抗生物質の投与が基本です。穿刺排膿が無効なときは、十字切開で排膿します。
漢方治療
うっ滞性乳腺炎の漢方治療
1、 炒麦芽・炒山査子・王不留行・蒲公英
2、 回乳四物湯:炒麦芽・当帰・赤芍・川きゅう・熟地黄
化膿性乳腺炎の漢方治療
1、 解毒内消湯
内容:炒麦芽・蒲公英・柴胡・陳皮・カロニン・黄連・王不留行・大青葉・草河草・敗醤草
2、 仙方活命飲
内容:蒲公英・金銀花・赤芍・天花粉・炒穿山甲・陳皮・桔梗
3、 楼牛蒡湯
内容:カロニン・牛蒡子・天花粉・陳皮・山梔子・連翹・金銀花・甘草・柴胡
7、妊娠中に特に注意する感染症について |
風疹(三日はしか)や水痘(みずぼうそう)に対しての免疫のない人が、妊娠中に風疹や水痘にかかると、流産・早産になることがあります。また、出産されたこどもさんの、目や耳が不自由になったり、精神的発達に遅れが出たりすることもあります。
また、妊娠中に、伝染性紅斑(リンゴ病)にかかった場合には、流産・早産・死産になることがあります。また、妊娠中にサイトメガロウイルス(CMV)に感染すると、誕生後にこどもに学習面での問題が生じることがあります。
妊娠中のおたふくかぜ (ムンプス・流行性耳下腺炎、)の罹患は、先天性奇形と関係ないとされていまが、妊娠初期の場合には、流産の確率が高まります。
これらの病気はこどものうちに感染しますが、軽い症状のものが多いです.そして抗体がつくられ、その免疫を獲得します.しかしその免疫がなく妊娠中に感染すると、おなかの中のこどもが悪影響を受ける場合があるのです。
妊娠中には、学校・幼稚園・保育園・小児科医療機関等のようなこどもたちとの接触が多い職場に勤めているような場合、あるいは家族に小さなこどもがいるような場合には、こどもたちからそのような感染症の病原体を受け取って感染してしまうようなことは、避けるように注意する必要があります。
風疹、水痘とおたふくかぜ(ムンプス・流行性耳下腺炎)には予防接種(ワクチン)があります。将来の妊娠を考えている女性は、早めに血液検査(風疹、水痘とムンプスに対する抗体検査)を受けて風疹、水痘とおたふくかぜに対する免疫の有無を確認し、免疫がない場合には、早めに予防接種(ワクチン)を受けましょう.風疹、水痘とムンプスの予防接種(ワクチン)については、妊娠中は接種することができませんし、接種後3ヶ月間は妊娠するのを避ける必要があります。
新型インフルエンザに対しても、妊娠する前からのワクチン接種が大切ですが、ウイルスは変異を繰り返します。万一、妊娠中に感染・発病した場合でも漢方薬が効くケースも多くあります。詳しくは漢方あれこれ「特集」をご覧ください。
8、胞状奇胎について |
精子と卵が受精をしてから約1週間以上経過すると、受精卵は分裂を繰り返し子宮内へ到達し子宮内膜に着床します。その後、受精卵は胎児へ発生する「胎芽」部分と、胎盤へ発生する「絨毛」とに分かれる状態にまで発達していきます。
絨毛というのは細かい毛のような組織で、胎芽部分(胎児)とは臍帯を通じてつながっていて、根のように子宮内膜内へ伸びていって、母胎側から栄養分や酸素を吸収する働きを持つ組織です。同時に、HCGというホルモンを分泌して卵巣内で形成されている黄体を刺激し、黄体ホルモンの分泌を促して妊娠の維持という働きも持ち合わせています。
ところが、時にこの絨毛部分だけが異常増殖を起こすことがあり、これが顕著になると子宮内腔を異常増殖した絨毛組織だけで占領してしまうようになります。このような病気を胞状奇胎と呼びます。
胞状奇胎は絨毛癌へ移行する前癌状態ともいえますから、分娩まで持っていくというのは非常に危険なことであり、よほどの事情でもない限りは子宮内掻破をして適切な管理を受け、完治した確認をした上で次の妊娠に期待する、というのが普通です。
症状
胞状奇胎では絨毛が異常増殖するために不正出血や腹痛を起こしますが、同時に絨毛から分泌されるHCGも大量となるため「つわり症状」が悪化するという、切迫流産とは相反する状態を呈するようになるのです。
通常の切迫流産(流産しかかった状態)の場合には、絨毛から分泌されているホルモン(HCG)が減少している場合が多いために、子宮内での妊娠の維持が不安定になり出血・腹痛を起こすのですが、それと同時につわりの原因といわれるHCGが減少しているためにつわり症状が軽くなるのが普通です。
原因
胞状奇胎が起こる原因は、
1、一つの卵子に二つの精子が侵入すること。
2、受精時に卵由来の核が不活化し、精子由来の核のみが分裂増殖していくことであると考えられています。
次の妊娠について
完治した確認をした後1年間ほどは避妊すれば、次の妊娠にトライしても大丈夫です。
中には、同じことを繰り返す人がいます。何らかの免疫学的因子が関わっていると考えられます。
■ お願い
適切な漢方治療のためにはご本人が直接来ていただくことが大切です。
一宮市・稲沢市・江南市・岩倉市・清洲市・北名古屋市・西春日井郡・小牧市などの近郊からは約30分、名古屋市・弥富市・海部郡・あま市・春日井市・岐阜市・各務原市・羽島市・羽島郡などからも30分から1時間以内の距離ですから、初めはご本人が直接お越しください。